Spur流 議事録の書き方

永い会社生活の中で、議事録を書く仕事がたくさんあります。
私は、時には会議の主宰者として、時には主宰者である上司の補佐として議事録を取る機会がたくさんありました。
また、外国の販社を集めた英語での会議を日本語で議事録を取ったりすることも良くありました。
小さな街に住む私は、地区の役員を何度も経験し、自治会の書記、区の総務担当としてイベント企画や会議を仕切ったり議事録を取る仕事も多くやってきました。
そんな中で議事録の重要性と書き方の要点や注意事項などを私なりに解釈したり信念を持つまでになりました。
議事録の正しい書き方というのはあるのでしょうか?
私は目的や会議の重要性で変わるものだと考えています。

「議事録」とは、読んで名のごとく、議事の内容を記録したものです。
従って、議事録に記載する内容、書き方などは会議の種類や目的によって異なります。
私もネット検索で議事録作成方法について色々検索してみましたが、どれも一長一短であり、また、目的を特化したものが多くて、自分の目的に合うものは見つけられませんでした。
会社でのグループ定例会議、開発会議、生産会議、予算決定会議、方針決定会議、安全委員会、進捗フォロー会議、お客様との打ち合わせ議事録、自治会の定例会議、年度総会、同好会などの総会・・・
それらの書き方は一律ではありません。目的や会議の種類で記録すべき内容も変わります。

1.議事録の目的

議事録は書くことが目的ではなく、記録することが目的です。この違いが非常に重要です。
しかし、実は記録することも手段のひとつであって、最終目的はそれを読んだ人に何かを伝えたいことにあります。
つまり、誰が何のために読むのかの目的によって書き方の注意も決まるものだと認識しなくてはなりません。

議事録の目的は出席者と不参加者に対してそれぞれ以下の目的があり、そのために書き方に注意があります。
目的記入の注意
決定/未決定事項の証拠 後日読んだ時に思い出せる書き方が必要。
つまり、どの議題はどのような結論になったのか、またなぜそうなったのかなどを記録し、出席者全員に決定事項を曲解されないように記録しなくてはなりません。
特に否決や未決定の場合は、その理由が記録して無いと何ヶ月も先まで理由を覚えていられません。
経緯や理由が書いてないと、「あれはそういう意味ではなかった」などと結論を引っくり返されることがあります。
欠席者/不参加者への結果伝達 会議に出席していない人にも結論を伝達する手段として利用されます。したがって、結論だけで分かりにくい議題や結論は経緯や理由も書き添える必要があります。
特にその場にいなかった人には何故そのように決まったのか/決まらなかったのかの理由が分かりませんので、決定事項を曲解されないように記録しなくてはなりません。
次に考えなければならないことは、会議の種類です。
会議の種類によって、細かく記録しなければならない場合や、項目など大まかな記録だけで良い場合、時には国会や裁判記録のように発言の一字一句まで録音するように記録しなければならないこともあります。

2.会議の種類
会議の種類目的
伝達会議 主に会議の主宰者から出席者へや、出席者同士で仕事に必要な項目や主職務以外の事項を通達したり、依頼したり、また上司からの指示などを通達するために開催されます。
主職務以外の項目(安全担当者、セキュリティ管理担当者、○○当番など)からグループ員へ連絡などもこれに当たります。
調整会議 何かを決定する前に、他の人の意見を求めたり、決定した時にスムースに開始できるように事前に内容を説明しておく、いわゆる「根回し」の会議。
計画の審議などを目的にした会議がこれに当たります。
決定会議 賛否を取って決議をする場合や、誰かに指示を与える場合に他の人にもその人に指示をしたことを知っておいて欲しい場合、および行動の目的などベクトルを合わせる時に開催する。
予算会議、方針会議、総会、国会などがこれに当たります。
フォロー会議 仕事の進み具合を報告し合い、進めるに当たっての課題などがあれば助言を得たり出席者で知恵を出し合って解決するための会議。
プロジェクトの中で定期的に行われる会議や、上司が部下の仕事内容を把握してない時などに定期的な会議で報告させて把握しようとする時にも使われます。

本来は、調整会議を行って審議をし、その修正版をもって決定会議を行うとそれぞれの会議がスムースに進むのですが、調整会議を開催せずにいきなり決定会議を行おうとすると会議がもめて長引きます。
しかし、現実として多くの会議は上記のすべてを兼ねて行われますので、議題によって上記の目的が異なることになります。議事を取る人は、議題ごとにそれを判断し、項目だけ書けば良いのか、結論も書くのか、経緯や理由も書く必要があるのか、発言者の氏名も記録する必要があるのかを判断しなければなりません。

また、「○○準備委員会」などは目的を特化しているので、調整会議とフォロー会議を兼ねた目的になっています。
「○○決定会議」や「総会」は決定会議のはずですが、調整会議が行われていないと「調整会議」も兼ねることになり、その場で反対意見や質問などが出て時間通りに進まないこともしばしばあります。

議事録を作成する場合は、まず会議の目的を理解し、それによって何を書き留めなければならないかを考えます。
3.種類別議事録の内容
会議の種類議事録に記録する内容
伝達会議 誰に何を伝達したかを記録します。
もしその時、質問や意見が出たら、誰がどんなことを質問し、それに対して誰がどんな回答をしたかも記録することが重要です。
調整会議 出された議題(計画)に対してどんな意見があったか、それを計画者はどのようにすると約束したかなどを記録します。
決定会議 出された議題(計画)に対して結果はどうなったか、どんな意見があったか、それを計画者はどのようにすると約束したかなどを記録します。
フォロー会議 フォローされる個人別にどんな職務項目があって、それぞれの進捗はどうなのか、課題は何か、どんなアドバイスが出されたかなどを記録します。

実際の会議では、ひとつの会議で、項目によって伝達であったり調整であったりしますので、その会議の議事録全体を上記のような書き方をするのではなく、議題によって上記を使い分ける必要があります。
また、どんな会議でも共通して記録しなければならないことがあり、以下の通りです。
開催日時、出席者/欠席者(本来出席すべき人)、開催場所、会議名、宿題事項の担当と期限

特に、宿題になったものは、議事記録の中ではなく、最後に、「宿題」としてまとめて書いた方が良く目立つので忘れることが少なくなります。決定事項や結論は太字にしたりアンダーラインを引いて強調しましょう。
4.その他の注意事項
1.簡潔に書く
口語体ではなく、文語体で書く。
詳しく書こうとしてダラダラとした文章にならないように、できれば各項目を1行か多くても2行で簡潔に表現する。もちろん簡潔になりすぎて、別の意味にも解釈できる文章は良くない。
一つの議題に対して意見や質問が多く出て答弁が繰り返される場合、箇条書きなどで簡潔にまとめて要点のみ書き記す。
2.相手のサインをもらう
お客様との仕様打ち合わせ、クレーム報告会や非常に重要な案件などの議事録では、その内容で納得した証として相手や出席者のサインを貰っておく必要があります。
3.出席者以外への配布先
会議に召集はしていないが、議事内容や結論を報告しなければならない、例えば上司や関係部門の人などがいます。それらの人にも配布する場合は、配布先一覧を隅に作り宛先を書いておきます。
これは招集者に対して「この人にも報告してあります」と知らしめるためです。
4.今後の予定も書きましょう
後日に再度開催して続きを行ったりすることがあります。その場合は、会議の最後に次回開催日も決めてしまい、議事録の最後に書いておくと次回の開催通知を出す前に出席者は予定に入っているため忘れにくいし、出席率が良くなります。
また、今回の会議で決まったら、あとは実行するのみという場合は、今後のスケジュールと担当、およびホールドポイント(重要な節目の日)を決めておきましょう。
5.速やかに配布する
議事録を作るのに、議事に要した時間の何倍もかけて作り、1週間も2週間も後になって配布するのでは意味がありません。 議事録には宿題や、やらなければならない事項も書いてあります。上部組織の会議では、それを受けて下部組織が会議を開催しますので、その時に議事録が無いと困ります。
議事録は翌日にでも配布しましょう。

Written by Spur

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